授業の一コマ(ベクトル)

昨日、数Bの「ベクトル」の章を終了した。

実質受験で必要でない生徒が大半の中で、納得させることが難しいといわれる「空間ベクトルの一次独立」の問題をレクチャー。

空間上の直線を想定し、空間上にできる任意の平面との交点Pの位置ベクトルを求める問題。これを図を使わずに想像上で立式し解いていく。

経験上、女子は苦手なところである。

入学当初から、数学が苦手な女の子とのやりとり。

私「分かる?」(半信半疑どころか2信8疑・・・)

生徒「分かります。」

私「は?!?!?」(申し訳ないがにわかには信じられない)

私「OPベクトルが平面ABC上にあるためにはOQベクトルがどうなればいい?」(信じてない・・・しかも意地悪)

生徒「k倍です。」

私「!!!」(合ってる・・・)

(この時点でこの子は脳内で直線が伸び縮みしており、なおかつそれを数学的に表記できる力があると推定できるのだ)

私「それで、次は何が言える?」(おいおいもう十分だろ・・・)

生徒「各係数を足せば1になると思います。」

(同一平面上にある4点のうち3点でもう1点の位置ベクトルを一次独立で表現したとき、その係数を足すと1になるということを理解しているということになる。)

私「感激!!!」(一同どよめく)

彼女にはエアハグ券1年分を贈呈しました(^o^)。

ベクトルの章の導入にはキリスト教の概念を教えます。そして創世記の紹介から入ります。神と最初の人間アダムとイブが登場します。この発

想、関係性が西洋から発展したベクトルの概念になっていると私は思っているのです。ですから、日本人には馴染みが薄いとも感じられます。数

学は、言語、文化、歴史的背景と密接に関係をして発展をしていると思います。そこを理解すると見えてくるものがあります。大体それなしでは

楽しくないと思うのです。

途中で、相合傘を書いたり、ゴキブリが飛んだり、ネズミが走ったりとするのですが、半年間よくぞついてきてくれると思います。

生徒には本当に感謝いたします。

社会人の方、もちろん学生さんも、この授業を聞いてみたいというご要望がありましたら、ご連絡ください。

数楽の会で「ベクトル」の回を開きましょう。